
親知らずについて、「抜いた方が良いのか?抜かない方が良いのか?」という相談をよくお聞きします。実は抜いた方が良い時とそうではない時があります。そこで今回は、“親知らず”について抜いた方が良い場合も含めて詳しくお伝えします。
親知らずとは?
親知らずは、通常は上あご下あご共に左右に2本あり、合計で4本あります。
永久歯の中で最後に生えてくる歯で、正式名称は第三大臼歯と呼ばれます。
「自立をしている年齢に生えてくるので、親がその歯が生えてきたことを知らない」ということから、「親知らず」という名前がついたといわれています。
親知らずはなぜ痛む?
昔と今では生活様式は大きく変わり、それに従って私たちの歯も変化をしてきました。
昔・・・
人々は、狩猟生活によって、獣や木の実といった固い物を食べてきました。そのためにあごの骨は非常に丈夫で大きく長く、奥歯としての機能をはたしてきました。
今・・・
火を使った調理や加工食品が食卓に並ぶようになるに従い、固いものを噛むことが減りあごの骨は退化し細くスリムに。親知らずが生える場所が狭く完全に生えきらない、または埋まったままで生えてこない状態が多くみられるようになりました。歯と歯ぐきの境目から食べかすや細菌が入り込んだ結果、虫歯や歯周病となってそれが痛みとなります。
放っておくとどうなる?
親知らずをそのままにしておくことで次のようなことが起こる場合があります。
・親知らずがまっすぐに生えることができずに斜めに生えようとすると、手前の第二大臼歯を押してしまい歯並びの異常を引きおこす
・親知らずが生えきらない場合は、第二大臼歯との間のすきまに炎症が起き、歯ぐきが繰り返し腫れる状態(智歯周囲炎)となる
・親知らずが横向きに埋っている場合は、手前の歯の根を溶かしてしまうこともあり、手前の歯がグラつき歯を失ってしまう
・親知らずと手前の歯の間は、歯垢がたまりやすくなるので虫歯ができやすくなる
親知らずを抜いた方がいい場合とは?
親知らずの生え方によって抜いた方が良い場合とそうでない場合があります。
親知らずがまっすぐに生えている場合
上下咬み合っている場合、歯としてしっかりと機能しているので、抜く必要はありません。
親知らずが一部しか生えておらず相手方と咬み合っていない場合
歯と歯ぐきの境目に物が詰まりやすくなり虫歯や歯周病の原因となるため、抜歯の検討をおこないます。
親知らずが斜めや横向きに埋まってしまっている場合
手前の歯を溶かしてしまうなど歯並びに影響を与えることが考えられるため、抜歯の検討をおこないます。
下あごの骨の中には、太い神経と血管が通る管があり、親知らずの根が接していると、神経や血管を傷つてしまう可能性がありますので抜歯が難しい場合もあります。
