歯は、乳児期、幼児期、児童期と子供の成長段階によって成長し、乳歯から永久歯へと生えかわります。年齢にあう歯ブラシを選ぶことは健康な永久歯を作ることにつながります。
そこで、今回は“子供用歯ブラシを選ぶための基礎知識や、時期に応じた歯ブラシの選択”についてお伝えします。
子供用の歯ブラシを選ぶための基礎知識
歯ブラシを選ぶ前に、乳歯と永久歯などの歯の形状の違いや、知っておくと便利な歯ブラシの交換時期などを基礎知識としてお話しします。
乳歯と永久歯の違い
乳歯は、永久歯と比べ全体的に丸みのあるふっくらとした形状をしています。
また奥歯のかみ合わせの部分は、乳歯の方が永久歯よりも溝が細かく、噛み合わせ部分や歯茎に近い凹み部分に汚れが溜まり、むし歯ができやすくなります。
永久歯と比べて乳歯には、神経との距離が近いため、軽いむし歯でもすぐに重症化してしまう場合もあります。
歯ブラシと歯磨き剤
歯垢を効率よく落とすためにも、歯ブラシは月に1度、交換するようにしましょう。
歯磨き剤の使用は子供の様子を見て判断すればよく、必ずしも使う必要はありません。
子供用の歯ブラシの選び方
年齢に応じた歯ブラシを選ぶことは、大切な歯を守る上でとても重要です。年齢ごとの歯ブラシ選びのポイントをお伝えします。
乳児期(0歳~2歳)
・乳児期は乳歯が生えはじめる時期であり、歯磨きに慣れることが重要
・1歳〜1歳半頃までには、歯磨きに慣れることが目標
・喉の奥に刺してしまうことを防止するためのストッパーが付いたものを選ぶと安心
・歯ブラシの毛の種類は「やわらかめ」・「平切り」がおすすめ
・歯ブラシのヘッドは「小さめ」
・子供用と仕上げ磨き用の歯ブラシを分ける
幼児期(3歳~5歳)
・幼児期になると歯ブラシにも慣れ、ブラシを握る手も安定しはじめる
・自分で歯を磨く習慣をつける
・子供だけで完璧に磨くには限界があるので、仕上げ磨きを行う
・歯ブラシの持ち手は乳児期と同様に「まっすぐで太め」
・歯ブラシのヘッドは乳児期より大きくした「小さめ」
・歯ブラシの毛はの種類は「ふつう」・「平切り」がおすすめ
・歯と歯肉の境目は歯垢が溜まりやすくなるため磨くのに適した「平切カット」を使用
児童期(6歳~12歳)
・児童期は、乳歯が抜けはじめ、永久歯へと切り替わる時期
・むし歯のリスクが高まる時期
・手鏡のようなツールも利用しながら、歯ブラシを縦や斜めにし、毛先をきちんと当てるように磨く
・歯ブラシの持ち手は「まっすぐで長め」 奥歯まできちんと磨けるような持ち手が長い歯ブラシ
・歯ブラシのヘッドは「小さい」(小回りが効く薄くてコンパクトなヘッド)
・歯ブラシの毛の硬さは「ふつう」