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【院長ブログ「インプラント治療は痛い?」

インプラントは、歯を失ってしまった際に、顎に人工歯を固定する治療方法です。

人工歯ではありますが、噛む力が天然歯と同じ感覚で使ってもらえることや、見た目も馴染みやすいことから、「第二の永久歯」や「第三の歯」と呼ばれることもあります。

ブリッジや入れ歯などの代わりに注目されている「インプラント治療」ですが、実際には、どのような治療を行っていくことになるのでしょうか。

インプラント治療は外科手術が必要になることから、手術中や、術後の痛みや腫れについて、心配や不安をかかえていらっしゃる方もいらっしゃると思います。

今回は、インプラント治療がどのような処置が行われ、痛みはどのくらいあるのかをお伝えいたします。

 

■インプラントとは

インプラントは、医療機器を人の体内に埋め込むことの総称です。

心臓部のペースメーカーや、人工関節、美容施術に使用するシリコンもインプラントの一種になります。

歯科治療だけでなく、医療全体でインプラントは使用されています。 

歯医者におけるインプラント治療は、虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった際に、

顎の骨に、チタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療方法です。

「歯科インプラント」「デンタルインプラント」とも呼ばれており、歯科インプラントが定着してきたことから、歯科インプラント自体を「インプラント」と呼ぶケースも多くなってきました。

 

〈インプラントの歴史〉

実は、歯科インプラントの歴史は古く、紀元前3世紀ごろの古代ローマ時代の人骨が鉄製のインプラントが上顎に埋め込まれた状態で発見されています。

ただ、確実な治療方法になったのは、比較的最近の話です。

 

〈インプラントの構造〉

インプラントは、主に「フィックスチャー」「アバットメント」「上部構造」の3つの部品で出来ています。

「フィックスチャー」はネジのような形をしている、チタン製の人工の歯根です。

「アバットメント」はフィックスチャーの上にネジで止められた部分で、人工歯と人工歯根を繋ぐ部分になります。

「上部構造」はセラミックや金属で作られた人工歯です。

 

〈インプラントの手術方法〉

インプラントの術式は、大きく分けて2つ方法があり、1回法と2回法があり、骨の量や硬さによって術式を決定します。

一般的には、インプラントの治療期間は3ヶ月〜6ヶ月ほどかかると言われていますが、骨の状態や歯周病などの病気の状態によっては、もう少し長くなるケースもあります。

〈インプラントのメリット・デメリット〉

インプラント治療のメリットは、残っている歯の負担をかけずに治療ができることで、

デメリットは、骨の状態などが悪いと手術が難しくなるケースや、治療費用が自費になるので費用がかかることが挙げられます。

 

■インプラント治療は痛いのか

インプラントの手術をする際には、局部麻酔を使用しますので、手術中にはほとんど痛みを感じません。

局部麻酔をする際に、歯肉に注射針が刺さる痛みや、麻酔が入っていくときの痛みなどはありますが、できるだけ痛みが起こらないように、事前に麻酔を温めたり、細い注射針を使用することで痛みを和らげています。

ただ、麻酔の効き目が人それぞれなので、万が一、手術中に効き目が弱くなってしまっても、追加投与をしますので、安心して受けていただければと思います。 

また、「手術自体が苦手」「痛みが苦手」という方には、緊張や不安を和らげるために、点滴を使って鎮静剤を投与し、眠っているような状態で受けられる「静脈内鎮静法」という、麻酔法を併用しながら、受けていただくこともできます。

 

■術後の痛みや腫れを抑える方法とは?

インプラント治療は、埋め込む際に歯肉の切開を行うので、縫合した傷口部分が、麻酔が切れた後、術後23日ほど痛みがでてきます。

挿入本数に違いがあったり、骨造成を行なった場合など、腫れや痛みの感じ方はそれぞれ異なります。

腫れや痛みは時間の経過と共に緩和していき、痛みの程度も、痛み止めの薬を使うことで抑えることができます。

しかし、飲酒・喫煙などで、傷口部分の治療が妨げられた場合は、細菌感染をおこしてします。痛みが新たにでてくる可能性がありますので、術後は安静に過ごさなくてはいけません。 

処方された薬をきちんと飲んで、お口の清潔を保ち、「激しい運動」や「熱いお風呂・長風呂を控える」などを心がけることで、痛みや腫れが悪化しないように対処することもできます。

その他の痛みとしては、術後は7日〜10日で抜糸を行います。

その際に、ちくちくとした痛みを感じるかたもいらっしゃるようです。

 

■まとめ

インプラントは治療期間が長く、治療費が保険適用ではないので、費用負担がかかることなどもありますが、ブリッジや入れ歯と比べ、元々の歯(天然歯)とほとんど変わらず、噛むことができたり、見た目や歯の機能を回復することができます。

インプラントの手術は局部麻酔を使用し、ほとんど痛みを感じず手術を受けることができますが、「手術が怖い」「痛みが苦手」という方には、眠っているような状態で受けられる「静脈内鎮静法」を併用し、リラックスした状態で手術を受けることも可能です。

また、手術後の痛みは、個人によりますが平均して2日〜3日ほど続くことがあります。術後は安静な日常生活を送ることを心がけると、痛みや腫れの悪化を防ぐことができます。

インプラント治療を検討されていたり、心配点があり治療を受けるか迷っている場合など、お悩みやご不安がありましたら、当医院の担当医師にお気軽にご相談ください。