銀歯とは

銀歯とは、実際は銀で出来ている訳ではなく、金、銀、パラジウム、という金属が主成分の合金で出来ています。この合金は金銀パラジウム合金と言われます。

歯の中にあるこの合金は、少しづつ溶けてアナタのカラダを侵食中

実は金銀パラジウム合金は、戦後すぐに出来た保険診療制度に使うため十分な検証半ばで、見切り発車で組み込まれたという経緯があります。おおよそ70年前!に「まぁ大丈夫でしょう」で決められた金属なのです。

ですので、ある程度の安全性は担保出来ているものの、他の自費で使われている貴金属に比べたら溶け出したり、それによって劣化してしまう材質であることは否めません。溶け出しやすい、ということはそれだけお口の中がずっと金属にさらされる状態になりますので、金属アレルギーが起こる可能性も高くなります。

銀歯が溶け出して、歯茎を黒く染めることをメタルタトゥーということがあります。もし銀歯が入っていたら、鏡で歯茎を確認してみてください。もしかしたら、メタルタトゥーが入っているかもしれません。

精度に関しても金属を加工する時の収縮が大きいので、例えば金合金の詰め物、被せ物と比べたら精密さにはどうしても劣ってしまいます。その為、ふちの部分に段差が出来てしまい、そこに汚れやプラークがたまってしまうため虫歯や歯周病の原因になる可能性が高いです。

また、被せ物の寿命に関しては個人差がありますが、材料そのものの劣化が起こるまでの平均年数としては2年から5年、歯のトラブルが起きる平均年数が7年ほどと言われています。 私自身診療をしている感じでは、材料の極端な劣化はそこまで感じないものの、やはり、ふちからの虫歯、歯周病などの歯のトラブルが数多く起こっており、それが歯の寿命に影響しているように思います。

実際、保険の制度でも、一回被せ物を入れてから2年間やり変えてはいけないけど、それ以降はやり変えても良いというルールになっています。裏を返して言えば最短2年でやりかえの時期が来るということを踏まえての設定だと思います。

ただ、歯は銀歯を付け替える毎に削らねばならず、そのうち削られる歯が薄くなってしまい、被せ物も出来ない、抜かざるを得ないという悲しい事態になる事も多いです。

銀歯に関しての歯科医師のホンネ

1人の歯科医師としての本音は、出来ればいい材料を入れて、歯を長持ちさせたいな、というのが心情です。ただ、やはりお金の掛かる事ですのでそれが出来ない場合があるのも分かります。

だからこそ、これだけは覚えておいて欲しいのは、「銀歯を入れたら一生もつ」というものではないということ。銀歯を被せたら虫歯にならない、と思っている方は多いと思います。これが一番の歯にとって不幸な勘違いなのです。

実は銀歯のふちこそ虫歯・歯周病の頻発ポイントなのです。大変かとは思いますが、虫歯になる前以上に銀歯の歯には気を付けて、意識してお手入れしてください。それが歯の寿命を伸ばせる最良の手段です。

日髙歯科